金属材料の力学特性や磁気特性などの諸特性は、ミクロ~原子レベルの様々な微細組織と密接に関連している。そのため、それら諸特性と微細組織の因果関係を明らかにするには、走査型電子顕微鏡(SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)、3次元アトムプローブ(APT)など種々の顕微鏡技術を駆使し、マルチスケールで微細組織を解析することが不可欠である。 本講演では、マグネシウム合金とネオジム磁石を例に、最先端の微細組織解析技術を用いて組織と特性の関係を理解し、アルミニウム合金と同等の強度と成形性を有する革新的な合金の開発例や、重希土類金属フリー(またはレス)ネオジム磁石の高保磁力化を達成した例を紹介する。
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